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お侍とfkmt、両方ともクリスマス記念更新してみました。
気づくと前回の更新から平気で1ヶ月経ってしまっているのが本当に切ない。うう。
あともう一歩、というところで冬至の日に冬至記念の小噺をup出来なかったのが悔しかったので、fkmtの方は続きに収納しておきます。
(お侍の冬至話は年越し話と絡める予定です。)

一気にこれだけ打って、よくPCのキーボードが反旗を翻さなかったと感心しております。よく頑張ってくれた!!感謝!!

冬至は湯治から来ている、というのを読んで、最近、普通に歩いているだけ(のはず)なのに、しょっちゅう左足首が捻挫したような激痛に襲われるので、柚子湯によぉく浸かってみました。

実は銀巽も、冬至に絡めた話があるので そのうちupしたいな…と需要皆無を承知で呟いてみたり。
ここ数日、巽さん妄想して現実逃避しまくりだったので、ネタが膨らみすぎました。(苦笑;

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―――何だかいつもと違う匂いがするね。

「…だから、ここに来る時は薄汚い格好で来るんじゃねぇと」

 湯冷めする前に、と早めに床に入った市川は相変わらず無遠慮に懐に潜り込んできた赤木にいつもの小言を言いかけ―――途中で止めた。

「市川さん?」
「何だお前怪我してるのか?」
「いや、怪我ってほどじゃ。」

 そう言いつつ、市川が手を伸ばせば、いつもなら進んで触られにくる赤木がその手を避けた。その態度に市川ははっきりと眉を寄せた。トン、と赤木の肩に触れると軽く湿っていた。汗か――はたまた夜露か。市川はふん、とひとつ鼻を鳴らした。

「…確かに血の匂いはしないようだがな。」
「うん。」
「とりあえず、風呂使って来い。さっき火を落としたばかりだからまだそこまでぬるくはなっていないはずだ。」
「え、大丈夫だって。汚れてないよ。」
「いいから来い。」

 そう言うと、市川は布団から身を起こし、そのまま問答無用とばかりに赤木の首根っこを掴んだ。びっしょり、というわけではなかったが、明らかに水で濡れたような湿りっぷりに市川はしょうもねぇ餓鬼だな、と低く呟いた。

「ちょ、市川さん?」
「ちょうど今のお前のぴったりの湯だよ。」
「は?」
「何だ知らないのかね赤木君。」

 こういう、赤木を赤木君呼ばわりする時の市川は本当に楽しそうだ。ズルズルと廊下を引きずられ、脱衣所へと連れ込まれる。本当に、その目は見えていないのかと思わずにはいられない。見えている人間よりも、よく周りが『見』えている。市川の手がシャツの前に回る。プツプツとシャツのボタンを外していく。赤木が笑う。

「何、今日は随分気前がいいね。そこまでしてくれるなんて。」
 どういう風の吹き回し?市川さん。
 赤木の軽口を市川は無視すると、風呂釜に被せていた蓋を取った。もあ、と湯気が肌に触れる。

「ほら、さっさと入りな。」
「…。」
「風邪でもひかれちゃ面倒だからな。」

 そう言うと、その素肌に触れた。途端、2人の表情が入れ替わる。ニヤリとはっきりと市川は左の口角をあげた。赤木が観念したように息を吐いた。

「こういう時厄介だな。」
「うん?」
 何がだ、と赤木の肩の線をゆっくりと撫でながら市川が笑う。
「触らないと見てもらえないってのはさ。」
 だから、乾いたその手で触られると、ひっかかって痛いんだって。
 赤木の文句に市川はチャプリと指先を湯船に付ける。まだ十分温かい。
「これならいいかね?」
 ご丁寧に濡らしてやった手で赤木の頬を包むと、ぴく、と赤木の頬が微かに引き攣る。
「今夜は冬至だ。」
「…。」
「冬至は湯治からきたとも言われている。」
 よおく浸かって来たらいいさ。 
「その擦り傷だらけの身には少々染みるかもしれんが、な。」
「じ…、」
 にやりと笑う市川に、くそじじい、と赤木は小さく悪態をひとつついた。そして、軽く顔をしかめながらも湯にその身を沈める。流石に、真冬にずっと裸のままでいるのは利口ではない。かけ湯も何もしなかったのは、せめてもの嫌がらせだ。
「それから、この服はあとで洗っておけ。この湯を使っちまって構わない。」
「汚れてないよ。」
「そんだけ擦り傷こさえてといて、服が無事なわけあるか。あがるまでに浴衣を用意しておいてやるよ。」
 市川の言葉に、赤木は目を丸くした。
「…何、本当にどうしたの?市川さん。」
「今夜の儂は気前がいいからな。」
「へぇ、じゃあこの後が楽しみだな。」
 この後?という言葉に市川は眉を寄せた。それを見た赤木が笑う。
「冬至ってさ、一年で夜が一番長い日なんだろ?」

 退屈するといけないから、付き合ってあげるよ。

 そう言うと、ザバン、と音を立てて赤木は湯船から立ち上がるとそのまま己の濡れた身体を市川に押し付けた。ふわりと柚子の匂いが立ちのぼる。

「おい。」
「やっぱり染みるよ市川さん。」
 だから今夜は湯を使うの嫌だったのに。
「だから使わせてるんだよ。」
「ホンット、性格悪いな市川さん。」
「お前もな。」

 庭先を水浸しにした後始末は明日だ、と低く笑うと市川は再び赤木を湯船に押し込んだのだった。







盛大に冬至を過ぎましたが(すみません)、記念話up。
しげる(13)はちゃんと学校行ってるのかなー、と思って、普段学校さぼりがちだとしたらこの学期末近辺で日数稼ぎに出てきてたらいいんじゃないの?
そんでもって、ホームルームや理科の時間に「今日は冬至です。」って説明されていたらいいんじゃないの?という妄想から発展。
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