忍者ブログ
ADMINWRITE
      日々の徒然など。拍手お返事などもこちらです。
[437]  [436]  [435]  [434]  [433]  [432]  [431]  [430]  [429]  [428]  [427
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

にゃんこの日!! ということで、諸々棚にあげてにゃんこの日記念市赤噺を書いてみました。
商人Sを猫にする時間が足りなかったのが無念です…。

もうすぐ春=桜の季節なのでまたもや空前のボ&セブーム到来です。
書きたい話がいっぱいだ…。しかし、(主に巽さんに)逃避しながらじゃないと書き上げられない死にネタばっかりなあたり、とんだドMだと自分でも思います。何故だ…。

ブームと言えば、これまた空前のワンナブーム中でして。
これはもう出口×東亜だよね!!と鼻息荒くネットの海を泳いだら、
あまりのサイトの少なさに軽く涙目です。
あれー。


----------------------------------------

 いまや、すっかり赤木専用出入り口となってしまった居間に面したガラス戸がカラカラと音を立てて開けられすぐに閉められる。
 だが、いつもならすぐに聞こえてくる市川を呼ぶ声が、今日はなかなか聞こえてこない。いつもなら、聞こえよがしに声をかけてくるのに。今日、聞こえてくるのは先ほどから庭で忙しなくにゃーん、と鳴く猫の声ばかりだ。
 市川は、つと新聞から顔をあげた。一度目を閉じ、ゆっくりと全身で気配を探る。間違いない。そこにいるのは赤木だ。気配を間違えることはない。思わず字列から離してしまった指を戻し、続きに取り掛かろうとぞろり、と指を動かすが、一向に頭に入ってこない。市川は溜息を一つつくと、己から声をかけた。
「赤木」
 声をかけると、近寄る気配がする。だが、いつもなら手を伸ばせばすぐに触れられるところにあるはずの赤木の顔が今日はない。手は空しく宙を泳ぎ、市川はたまらず眉間に皺を寄せた。
「おい……?」
 確かに赤木の気配なのに、『見』えない。『見』当たらない。
 コクリと市川は小さく喉を鳴らした。
 何より、こういう時、真っ先に笑うのが赤木という男だ。
 何やってんの市川さん、と軽口を叩いて市川の手を取るのが、赤木という男だ。
 それが、ない。
 どういうことだ、と市川が戸惑いつつ手を下ろすと、市川はぎょっとした。
 ポス、と落とした手の平に感じるとぐにゃりとした固形物の感触。毛並みの滑らかさ。薄皮一枚下にある筋肉。
 そして、温もり。
 そろ、と手を動かすと市川の耳をにゃーん、という声が響く。
「猫?」
 あいつは物の怪の類だと思っていたが、ついに猫に化けられるようになったのか?と市川が手元をまじまじと見つめていると、くっくっくっ、といつもの小憎たらしい笑いが居間に響く。
「そんなに見つめないでよ」
「お前……っ」
「もうちょっと眺めていようかと思ったけどさ」
 ダメだな、我慢できないと赤木は言うと、赤木はそっと猫を優しく撫でる市川の手に己の手を重ねた。
「我慢?」
「そう」
 言うや否や、足が重くなる。指先に、猫の毛とは違う毛先が触れる。思わずほっと息を吐いていた市川を赤木が低く笑う。
「って、おい、何の真似だ。重いだろ。どかんか」
「にゃー」
「あぁ?」
「にゃー」
「にゃー」
 赤木の声にあわせるように、市川の手の下にいる猫も身体を震わせなく。とんだ合唱に、市川はあーあー、うるせぇうるせぇ!と言いつつ空いた手で猫二匹の頭をぐりぐりと撫で回したのだった。



PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
(01/29)
(01/31)
(02/03)
(02/05)
(02/06)
カウンター

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ MEMO ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]