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寝落ちしてました…。
が、仕上げてから行きたかったので、強行突破。
同じ状況でこの人ならどうするかな、というのを妄想するのが大 好 き なのです。
というわけで、続きには銀巽妄想です。
色々色々止まることを知らない市赤&銀巽妄想を垂れ流したいのですがタイムアップ。
更新予定にない全然違う話のネタが降って来て、鉄は熱いうちに打っとけ!!と打ちすぎだ…。(←こっちはお侍)
それでは、オンリーに行って来ます。
お昼くらいには入れるかな…。(現在10時25分)
が、仕上げてから行きたかったので、強行突破。
同じ状況でこの人ならどうするかな、というのを妄想するのが大 好 き なのです。
というわけで、続きには銀巽妄想です。
色々色々止まることを知らない市赤&銀巽妄想を垂れ流したいのですがタイムアップ。
更新予定にない全然違う話のネタが降って来て、鉄は熱いうちに打っとけ!!と打ちすぎだ…。(←こっちはお侍)
それでは、オンリーに行って来ます。
お昼くらいには入れるかな…。(現在10時25分)
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待ち合わせ予定時刻から遅れること10分。煙草をふかして待っていた平井は巽の姿を認めると軽く鼻をならし、合わせてピクリと眉を動かした。その仕草に思わずう、と巽は顎をひいた。
だが、平井は走ってきたのか、とだけ言うと、あとは巽が息を整えるのを黙って見ている。それが巽には―――何とも恐ろしい。
「ああ。思ったより時間がかかっちまったから。アンタを待たせちゃ悪いかと思ってさ。」
「俺も今来たところだ。」
「あ、そうなの?」
「ああ。」
巽の息が治まったのを見届けてから歩くぞ、とだけ告げて平井は歩き出す。平日の昼間とはいえ、人通りはそこそこあって、巽は平井の半歩後ろを黙ってついていく。
「その、悪い。」
「…何が。」
「いや、その…忘れてて。」
「約束の時間をか?」
呆れた声をだした平井にちげぇよ、と巽は顔をしかめ、すぐに怒られた犬のように首をすくめた。
「一旦、ねぐらに戻って着替えまでは出来たんだけどよ…。」
これのことをすっかり失念していたよ、アンタに会うのに。そう言って右手で口元を撫でた。張り込み中に伸ばすに任せた無精ひげが、手のひらにチクチクと刺さる。
「向こう着いたらすぐ風呂も入りなおすし、髭も剃るからちょっと我慢してくれよ。」
そんな巽を平井が不思議そうな顔で見る。
「髭?…髭がどうかしたのか?」
「え?!」
「俺が鼻をならしちまったのはその…」
随分今日は甘ったるい匂いさせてやがると思ったからよ。
「甘ったるい?」
「ああ。」
「香水なんざつけてねぇし、つけられるようなとこにも行ってねぇぞ?」
ここ数日は、某大物政治家のスキャンダルを追って不眠不休で張り付いていたところだ。 とてもじゃないが女のところに顔をだしている場合ではなかった。
おまけに、髭を剃るどころか、風呂や着替えさえ二の次で張り込む男だらけのむさ苦しい車内で、香水など逆に顰蹙ものだ。
「香水っていうよりかは…あれか、この匂い。花だ。金木犀だ。」
「ああ、そういえば…車を止めていたすぐ傍にある木に何か咲いてた気もするが。あれが金木犀…なのか?」
確かに、煙草の煙を逃がそうと車の窓は、いつも少しだけ開けていた。そこから入る風が一緒に花の香りを運んできたとでもいうのだろうか。だが。巽は首を傾げた。
「そんな強い匂いか?」
「お前、全然感じないのか?」
「まったく。」
巽の即答にやれやれと平井は溜息をつくと、巽の横に並ぶと、くん、と再度鼻をひくつかせた。
「ここ数日風呂入っていないとは思えんぞ。」
「え、マジで?」
そりゃすげぇな。と鼻先を左肩の辺りに向けるとクンクンと犬のように鼻をひくつかせた。
「…わっかんねぇ。」
「鼻が麻痺してんだろ。」
匂いでも温度でも、ずっとその空間にいると、気にならなくなるのが人の感覚の常だ。
「…ところで。」
「うん?」
「髭剃れなんてお前に言ったか?」
平井の言葉にぐら、と巽の身体が揺れた。元来、巽はオーバーアクションするような男ではない。それがこんな動きをするということは相当予定外の発言なのか。そんなことを思いながら平井がじっとサングラスの奥を見つめると巽がはぁー、と深く溜息をついた。
「銀さんさ…。」
「おう。」
「もしかして、忘れてるの?」
「いつ言った?」
「服装のダメだしした時に、合わせてその髭もやめろって言ったんだよ。」
そのまま平井はバスルームに巽を押し込み、強硬手段に出たのだ。それすら忘れているというのか。巽的にはショックと言えば相当ショックな出来事だったのだが。
そんな恨めしい思いすらよぎる巽の前でちょっと顔を伏せて考えていた平井はすぐに思い至ったか、ああ、と小さく呟く。次に顔をあげた時にはその顔にフフ、と不敵な笑みを浮かべていた。
「意外と気にする男なんだな。」
「そりゃあね。」
「また剃ってやろうか?」
「結構だ。」
アンタが気にしないなら別にいいんだ、というと巽は拍子抜けしたというのがありありとわかるように肩を竦めてみせた。そんな巽に、平井はまるで見せ付けるようにクツクツと喉を震わせた。
終
待ち合わせ予定時刻から遅れること10分。煙草をふかして待っていた平井は巽の姿を認めると軽く鼻をならし、合わせてピクリと眉を動かした。その仕草に思わずう、と巽は顎をひいた。
だが、平井は走ってきたのか、とだけ言うと、あとは巽が息を整えるのを黙って見ている。それが巽には―――何とも恐ろしい。
「ああ。思ったより時間がかかっちまったから。アンタを待たせちゃ悪いかと思ってさ。」
「俺も今来たところだ。」
「あ、そうなの?」
「ああ。」
巽の息が治まったのを見届けてから歩くぞ、とだけ告げて平井は歩き出す。平日の昼間とはいえ、人通りはそこそこあって、巽は平井の半歩後ろを黙ってついていく。
「その、悪い。」
「…何が。」
「いや、その…忘れてて。」
「約束の時間をか?」
呆れた声をだした平井にちげぇよ、と巽は顔をしかめ、すぐに怒られた犬のように首をすくめた。
「一旦、ねぐらに戻って着替えまでは出来たんだけどよ…。」
これのことをすっかり失念していたよ、アンタに会うのに。そう言って右手で口元を撫でた。張り込み中に伸ばすに任せた無精ひげが、手のひらにチクチクと刺さる。
「向こう着いたらすぐ風呂も入りなおすし、髭も剃るからちょっと我慢してくれよ。」
そんな巽を平井が不思議そうな顔で見る。
「髭?…髭がどうかしたのか?」
「え?!」
「俺が鼻をならしちまったのはその…」
随分今日は甘ったるい匂いさせてやがると思ったからよ。
「甘ったるい?」
「ああ。」
「香水なんざつけてねぇし、つけられるようなとこにも行ってねぇぞ?」
ここ数日は、某大物政治家のスキャンダルを追って不眠不休で張り付いていたところだ。 とてもじゃないが女のところに顔をだしている場合ではなかった。
おまけに、髭を剃るどころか、風呂や着替えさえ二の次で張り込む男だらけのむさ苦しい車内で、香水など逆に顰蹙ものだ。
「香水っていうよりかは…あれか、この匂い。花だ。金木犀だ。」
「ああ、そういえば…車を止めていたすぐ傍にある木に何か咲いてた気もするが。あれが金木犀…なのか?」
確かに、煙草の煙を逃がそうと車の窓は、いつも少しだけ開けていた。そこから入る風が一緒に花の香りを運んできたとでもいうのだろうか。だが。巽は首を傾げた。
「そんな強い匂いか?」
「お前、全然感じないのか?」
「まったく。」
巽の即答にやれやれと平井は溜息をつくと、巽の横に並ぶと、くん、と再度鼻をひくつかせた。
「ここ数日風呂入っていないとは思えんぞ。」
「え、マジで?」
そりゃすげぇな。と鼻先を左肩の辺りに向けるとクンクンと犬のように鼻をひくつかせた。
「…わっかんねぇ。」
「鼻が麻痺してんだろ。」
匂いでも温度でも、ずっとその空間にいると、気にならなくなるのが人の感覚の常だ。
「…ところで。」
「うん?」
「髭剃れなんてお前に言ったか?」
平井の言葉にぐら、と巽の身体が揺れた。元来、巽はオーバーアクションするような男ではない。それがこんな動きをするということは相当予定外の発言なのか。そんなことを思いながら平井がじっとサングラスの奥を見つめると巽がはぁー、と深く溜息をついた。
「銀さんさ…。」
「おう。」
「もしかして、忘れてるの?」
「いつ言った?」
「服装のダメだしした時に、合わせてその髭もやめろって言ったんだよ。」
そのまま平井はバスルームに巽を押し込み、強硬手段に出たのだ。それすら忘れているというのか。巽的にはショックと言えば相当ショックな出来事だったのだが。
そんな恨めしい思いすらよぎる巽の前でちょっと顔を伏せて考えていた平井はすぐに思い至ったか、ああ、と小さく呟く。次に顔をあげた時にはその顔にフフ、と不敵な笑みを浮かべていた。
「意外と気にする男なんだな。」
「そりゃあね。」
「また剃ってやろうか?」
「結構だ。」
アンタが気にしないなら別にいいんだ、というと巽は拍子抜けしたというのがありありとわかるように肩を竦めてみせた。そんな巽に、平井はまるで見せ付けるようにクツクツと喉を震わせた。
終
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