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いい夫婦の日じゃないですか!
ということで、突発短文第3弾。
95前提79話。
気の付く奥さん(というかお母さん)っていいですよね。
こちらから何も言わなくても必要だと思えるものをそっと用意して差し出すあたり、最高じゃないかと。
キュウは絶対その辺無頓着だと思うんですよ。
昨日、こたつでぬくぬくしていたら、
無性に左足の膝裏がかゆくなり、
あまりのかゆさに耐え切れずかきこわすこと十数分…。(かきすぎだ!!)
おかげで、本日。
膝裏というポジションが祟ってですね、
歩いて痛し。
屈んで痛し。
座って痛し。
状態です。(馬鹿め)
…っていうか、
虫さされならかゆみ止め塗ればいいし。
乾燥のせいなら、保湿クリーム塗ればいいわけで。
何をそんなかきこわしているんだと。
かゆみに耐えかねた私が暴挙に出る前にどちらかを差し出してくれるようなおかんが欲しいです。(…って、違うだろ)
でもなんで左足だけなんだろうなぁ?(不思議)
こんなダメダメな私に拍手ありがとうございます!!
すみません。精進します。(笑)
ということで、突発短文第3弾。
95前提79話。
気の付く奥さん(というかお母さん)っていいですよね。
こちらから何も言わなくても必要だと思えるものをそっと用意して差し出すあたり、最高じゃないかと。
キュウは絶対その辺無頓着だと思うんですよ。
昨日、こたつでぬくぬくしていたら、
無性に左足の膝裏がかゆくなり、
あまりのかゆさに耐え切れずかきこわすこと十数分…。(かきすぎだ!!)
おかげで、本日。
膝裏というポジションが祟ってですね、
歩いて痛し。
屈んで痛し。
座って痛し。
状態です。(馬鹿め)
…っていうか、
虫さされならかゆみ止め塗ればいいし。
乾燥のせいなら、保湿クリーム塗ればいいわけで。
何をそんなかきこわしているんだと。
かゆみに耐えかねた私が暴挙に出る前にどちらかを差し出してくれるようなおかんが欲しいです。(…って、違うだろ)
でもなんで左足だけなんだろうなぁ?(不思議)
こんなダメダメな私に拍手ありがとうございます!!
すみません。精進します。(笑)
11/22 記念話 (95前提79)
風が冷たい夜のことだった。
「ああ、キュウゾウ殿。」
シチロージの呼びかけに、キュウゾウが何だと立ち止まり軽く首を後ろにそらす。
シチロージはにっこり笑うとおいでおいでと手招きした。
素直に、近づけばシチロージの指がキュウゾウの唇をなぞった。
「随分荒れてますなぁ…おや。血が…。」
気遣わしげな声をあげるシチロージに大事無い、と無造作に手の甲で拭えば、シチロージが笑った。笑う理由が思い至らず眉を顰めれば、シチロージがいえね、と片眉を下げる。
「唇全体に、まるで紅ひいたみたいで。」
唾液と混ざって唇を彩る鮮血、ぬらぬらと光ってなかなか扇情的だ。
当のキュウゾウはふぅん?と言うとそのままぺロぺロっと唇を舐めた。
「こらこら、舐めたら余計乾燥しちゃいますよ。」
そう言うと、シチロージは胸元から小さなケースを取り出した。そして、蓋を開けると小指の先にちょちょいとつけて、そのままそれこそ紅をひくようにキュウゾウの唇に滑らす。
「無味無臭ですから、つけても気にならないでしょう?」
ん、と唇を引き結んだキュウゾウがコクンと頷く。
「よかったら、これをお持ちになって、乾いたと思ったらお塗りなさいな。」
そう言って、ポン、とキュウゾウの手の上に今の塗り薬が入ったケースを置く。
キュウゾウは手の平に置かれたケースとシチロージを交互に見つめていたかと思うと静かに呟いた。
「…別に。」
「うん?」
こんな気遣いは無用だというキュウゾウにシチロージは優しく笑った。
「でも、キュウゾウ殿の唇があまりに見ていて痛々しそうなもんで。」
シチロージの言葉に、痛みはさほどないとキュウゾウがぽそっと呟く。
「見てるこっちが痛いんですって。」
そんなキュウゾウに焦れたようにシチロージが言えば、キュウゾウはわずかに目を細め、あいつもよくそう言ったと小さく笑った。
そして、だが、薬はいらぬとキッパリと宣言する。
「そりゃまた…どうしてです?」
頑ななキュウゾウに目をパチクリとさせてシチロージが問いかければ、キュウゾウがいつもの淡々とした口調の中に普段とは違うものを潜ませて答えた。
「きっとすぐに失くしてしまう。」
虹雅渓に居た頃は、ヒョーゴに何度もそれで怒られた。
荒れた唇を見咎めて渡された薬は、気付いたら懐から失せていることが多かった。
決して、失くしてしまうことへの罪悪感がないわけではない。
またやってしまったかと己を責めるし、一通り反省もする。
だが、やっぱり失せ物は無くならなかった。
何度馬鹿めと罵られたことか。
結局のところ、自分が必要だと思えぬ持ち物には注意がいかないようだった。
それを何度かやるとヒョーゴも諦めたのかはたまた悟ったのか、自身でキュウゾウの分も持ち歩き必要に応じて己の目の前でキュウゾウに使わせ、終わればまた回収していた。
そんなだったから、きっとここでも哨戒の途中で失くしてしまうに違いない。
キュウゾウの言葉にシチロージは小さくそうですか、と笑うとひょいとケースを取り上げ懐にしまった。
「じゃあ、また後で私が塗ってあげましょ。」
それなら大丈夫でしょ、と言うとキュウゾウはかたじけない。と呟いた。
終
風が冷たい夜のことだった。
「ああ、キュウゾウ殿。」
シチロージの呼びかけに、キュウゾウが何だと立ち止まり軽く首を後ろにそらす。
シチロージはにっこり笑うとおいでおいでと手招きした。
素直に、近づけばシチロージの指がキュウゾウの唇をなぞった。
「随分荒れてますなぁ…おや。血が…。」
気遣わしげな声をあげるシチロージに大事無い、と無造作に手の甲で拭えば、シチロージが笑った。笑う理由が思い至らず眉を顰めれば、シチロージがいえね、と片眉を下げる。
「唇全体に、まるで紅ひいたみたいで。」
唾液と混ざって唇を彩る鮮血、ぬらぬらと光ってなかなか扇情的だ。
当のキュウゾウはふぅん?と言うとそのままぺロぺロっと唇を舐めた。
「こらこら、舐めたら余計乾燥しちゃいますよ。」
そう言うと、シチロージは胸元から小さなケースを取り出した。そして、蓋を開けると小指の先にちょちょいとつけて、そのままそれこそ紅をひくようにキュウゾウの唇に滑らす。
「無味無臭ですから、つけても気にならないでしょう?」
ん、と唇を引き結んだキュウゾウがコクンと頷く。
「よかったら、これをお持ちになって、乾いたと思ったらお塗りなさいな。」
そう言って、ポン、とキュウゾウの手の上に今の塗り薬が入ったケースを置く。
キュウゾウは手の平に置かれたケースとシチロージを交互に見つめていたかと思うと静かに呟いた。
「…別に。」
「うん?」
こんな気遣いは無用だというキュウゾウにシチロージは優しく笑った。
「でも、キュウゾウ殿の唇があまりに見ていて痛々しそうなもんで。」
シチロージの言葉に、痛みはさほどないとキュウゾウがぽそっと呟く。
「見てるこっちが痛いんですって。」
そんなキュウゾウに焦れたようにシチロージが言えば、キュウゾウはわずかに目を細め、あいつもよくそう言ったと小さく笑った。
そして、だが、薬はいらぬとキッパリと宣言する。
「そりゃまた…どうしてです?」
頑ななキュウゾウに目をパチクリとさせてシチロージが問いかければ、キュウゾウがいつもの淡々とした口調の中に普段とは違うものを潜ませて答えた。
「きっとすぐに失くしてしまう。」
虹雅渓に居た頃は、ヒョーゴに何度もそれで怒られた。
荒れた唇を見咎めて渡された薬は、気付いたら懐から失せていることが多かった。
決して、失くしてしまうことへの罪悪感がないわけではない。
またやってしまったかと己を責めるし、一通り反省もする。
だが、やっぱり失せ物は無くならなかった。
何度馬鹿めと罵られたことか。
結局のところ、自分が必要だと思えぬ持ち物には注意がいかないようだった。
それを何度かやるとヒョーゴも諦めたのかはたまた悟ったのか、自身でキュウゾウの分も持ち歩き必要に応じて己の目の前でキュウゾウに使わせ、終わればまた回収していた。
そんなだったから、きっとここでも哨戒の途中で失くしてしまうに違いない。
キュウゾウの言葉にシチロージは小さくそうですか、と笑うとひょいとケースを取り上げ懐にしまった。
「じゃあ、また後で私が塗ってあげましょ。」
それなら大丈夫でしょ、と言うとキュウゾウはかたじけない。と呟いた。
終
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